心はいつも雨模様

記憶より記録

今週観た映画『キングコング:髑髏島の巨神』の簡単な感想

映画の簡単な感想

 巨大生物のリアルさと迫力さの両方を兼ね備えた映像が魅力的で、観るものすべてを圧巻の渦に巻き込むような、そんな映画だった。洋画はあまり観ない(というか映画はそれほど詳しくないので観るたびに新鮮さを感じている)ので、どんな感じなのか不安だったが、映画が始まるとすぐに不安は払拭され、迫力のある世界観に浸ることができた。結構グロテスクな部分もあるので、観るときには注意が必要。最初は誰が主人公なのか分からなかったが、次第に「ああこの人は生き残ってほしいな」と思う人が生き残ってくれたので、おそらくその人が主人公なのかな。パッカード大佐のキングコングに立ち向かう姿は、ハラハラドキドキさせられた。「きっとどこかでやられちゃうんだろうなあ」と思いながら。パッカード大佐の揺るぎない信念を見ていると、それは時に間違った方向へと進んでいってしまうのだと改めて考えさせられた。その融通の利かない信念こそが、戦争の引き金になっているのだと感じた。とても深い映画だなと思った。

劇場内での出来事

 キングコングの投げた巨大な木が、ヘリコプターの真正面から突き刺さった時は、少々驚いた。そのシーンの時は、音が消える技法を使い、ストーリーの展開を際立たせるようにしていたので、劇場内は鑑賞者の寝息が聞こえるくらいの静寂に包まれる。
 その静寂に包まれた、まさにヘリコプターに木がドスンと突き刺さったシーンの時に、どこかの女性の鑑賞者が「うぇ~ん」とおかしな呻き声を上げた。
 すると周りの鑑賞者が皆一斉にフフっと笑い声を上げた。もちろん私も笑った。
 驚いた気持ちは分かるよ。でも「うぇ~ん」は面白すぎるよ「うぇ~ん」は。
 エンドロールを迎えて、帰ろうとしたとき、隣の席に真剣にエンドロールを観ているおじさんがいた。前を通ったら申し訳ないと思ったので、私もエンドロールが終わるまで劇場内にいることにした。すべてが終わり、劇場内が明るさを取り戻したとき、そのおじさんは白目をスクリーンの方に向けたまま、爆睡していた。
 まったく、この映画館には、面白い鑑賞者が、はびこっている。