心はいつも雨模様

記憶より記録

本(小説)を読むことの意味

いつから本を読み始めたのだろうか。小~中学生の頃は全く本を読む習慣がなかったのに、今となっては、なくてはならない一つの大切な習慣となっている。思い返してみると、ある一つの出来事が私に本を読むきっかけを与えてくれたように思う。

それは私が高校生の時だった。NHK教育テレビ放送開始50周年記念として『獣の奏者』というアニメが放送されることになった。もちろんその時は上橋菜穂子さんという作家さんの名前も、『獣の奏者』という作品名も全く知らなかった。なので、その作品をずっと前から楽しみにして観ようと思ったわけではなかった。

私自身、アニメをたくさん観るような子供ではなかった。でも『獣の奏者』の前に放送されていた『電脳コイル』がとても面白くて、アニメに対する見方がその時からずいぶん変わっていた。もちろんそれは良い方に。ジブリ以外のアニメを観ることはなかったので、ある意味私の中では革命的な出来事だったように思う。だから単純ではあるけど「次の作品は50周年記念なんだから電脳コイルよりもきっと面白いんだろうなあ」と、大きな期待感を持ち、その流れで『獣の奏者』を観ることにしたんだと思う。

『獣の奏者』は本当に面白かった。すぐに壮大な世界観に惹き込まれ、一週間に一話ずつ、食い入るように観ていった。人生の楽しみが、まるでこの物語全てに凝縮されているようだった。『獣の奏者』を観終わると、終わってしまった喪失感を味わうと同時に、「物語の力ってすごいな」と、わくわくを与えてくれるエネルギーが心に宿った。

原作には続きがあると聞いたので、すぐに本屋さんに行き、上橋菜穂子さんの『獣の奏者』を買って読んだ。アニメには描かれていない部分も描かれていたので、そういうのも楽しみながら読んでいった。でも一番は好きな物語をこうして手に取って何度でも味わえることが本当に嬉しかった。

私が本を手にするようになったのはその時からだ。

本を読むことの意味について、大分話が逸れてしまったけど、私なりの考えをまとめみる。

語彙力や想像力が身につくので感性豊かになる

映像では知ることのできない登場人物の心情や考え方を文章でしっかりと把握できる

作家自身がどのようなことを伝えたいのかを直に読み取ることができる

 

それらしいことを何となく並べてみたけど、なんだかしっくりこない。結局のところ、本を読む意味なんて、明確なことは分からない。分かってしまうと、それこそ意味がなくなってしまう、そういうものなのかもしれない。

ただ、私としては、大好きな物語がすぐ傍にいてくれたら、とても嬉しい。それだけで意味のあることのように思う。私は本を読んで面白かったから本が好きになったわけではなく、アニメを観て、登場人物の考え方や切ないストーリーに心打たれたから本を読み始めた。物語に強い力をもらいながら、現実を生きていきたい、そう思ったわけです。

どのジャンルを読めばいいのか、どの作家がおすすめなのか、月にどれくらいの冊数を読めばいいのか、と、いろいろ質問が書かれているけど、そんなことは気にせず、自分がいいなと思える物語に出会えたらそれだけで十分なのではないかと思う。

 本の表紙を見て、あるいは、一度読んだ本をパラパラとめくってみて、あそこの描写がよかったな、と、心に少しばかりの光をもたらしてくれるのであれば、それが何より、本を読むことの意味になり得るのではないのでしょうか。

パソコンのマウスの選び方

 こんにちは、あいまるです。突然ですが、マウスが壊れました。学生時代から愛用してきた約900円のマウス。特に何の未練もないけど、よく働いてくれたなあとしみじみ思う。卒業論文を書く時や就職活動の自己分析を書く時に、いろんなことを調べたりして、カチカチカチカチと連続クリックを行ってきた。そして何度も何度も無駄にスクロールして、ローラー部分をすり減らしてきた。本当にお世話になりました。マウスに感謝!マウス万歳!

 そんなマウスに感謝しきりの私だけど、実際にはマウスに対してまったく知識がない。だからマウスへの恩返し?の意味も込めて、マウスについてちょっとだけ考えてみた。

  • 動きの読み取り

 そういえば昔のマウスはボール式で動きを読み取っていた。マウスを振ると「コトコト」と大きな音がするんですよね。小学生の頃、視聴覚室でパソコンを使って授業をしていた時、マウスを操作していると中からいきなりボールが飛び出してきたので「何事か!」と焦ったことがある。その丸い球を手にして「重たいビー玉だー」と喜んでいたのも束の間、マウスを動かしても、うんともすんとも反応しなくなったので「壊してしまったのか…」とその時はかなり動揺したのを覚えている。でもボールを中に戻すと、すぐに直ったので、単純構造だな、と子供ながら鼻で笑って把握した。

 やはり今は光を使って動きを読み取るマウスが主流になっている。光学式やレーザー式の方が多少の凹凸でも反応するようになっているので、操作性に優れているのは確かだ。当然、次のマウスを買うなら私は光学式を選ぶ。光学式、万歳。というかボール式はあまりお店では見かけない。絶滅危惧種、なのかな?

  • 有線とワイヤレス

 今まではずっと有線のマウスを使ってきた。理由は特にない。強いて言うならば有線の方が、値段が安いからそっちを選んできた。でも有線を使っていると、接続の根元部分がだんだんと弱くなってきて、接続ができなくなってくる。今回のマウスの壊れた原因がそれだ。これはもう寿命と言ってもおかしくない。

 ワイヤレスだと配線が痛んでくることはないので、長持ちしそうな気がする。電池交換が面倒くさいけど、それくらいのことは我慢してもよさそうだ。ワイヤレス、万歳。

 いろいろ調べてみると、トラックボール式のマウスというものがある。大きな丸い球がマウスに取り付けられていて、それをうまいこと回すと、矢印の動きを操作できるらしい。近未来的なマウスだなと思った。操作に慣れれば使いやすくなるのだろうけど、私としては、そこまで求めてないかなあ。主にゲーム用に活躍するマウスと言われているらしいので、そういった人が使うマウスなのだろう。

 

 結果、2000円~3000円のワイヤレスのマウスを買うことにしようと思う。こだわりや個人的な理由といったものは特にない。まあ、強いて言うならば、無線だから配線が痛むようなことはないので、その分、前のマウスよりも長持ちしてほしい。

映画『君の名は。』を三回も観て思ったこと

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新年早々『君の名は。』を観に行くために映画館へと足を運んだ。実は今回で三回目の鑑賞ということになる。同じ映画を三回目観るって感覚的におかしい気もするけど、三回とも楽しめたので個人的には満足かな。「映画に金を掛けるなんてもったいない、DVDやBlu-rayがレンタルできるようになったら、それを借りて観ればいいじゃないか」という鋭い意見もあるけど、映画館でしか味わえない映像や音楽などの迫力もあると思うので、高い料金払って観る価値はあると思う。それ故、このように三度観の結果となってしまった。潔く興行吸入に貢献しているな、私。まあ、とある映画館の会員になっているから、安く観れているのだけど。

初めて(一回目)鑑賞したとき

初めて『君の名は。』を観たときは内容があまり頭に入ってこなかった。それよりも映像の美しさや、RADWIMPSの音楽、瀧と三葉の心情を感じ取ることに集中していた。でもこの映画ってそれが一番の魅力なわけで、深く考えなくても一つ一つの描写に感動できる。だから最後のハッピーエンドにはジーンと来て、単純に「良い映画だったな」という感想を持てた。

二回目を鑑賞したとき

二回目は一回目とは違う映画館で鑑賞した。それに一回目に観たときから三、四ヵ月くらい間が空いていたので、逆に新鮮な気持ちで観ることができたように思う。私は理解力に乏しいので二回目の鑑賞でようやく気付けた部分もあった。三年間の時間のズレを意識して観ると、よく構成されたストーリーだなと思った。組紐の意味が物語の全体であって、片割れ時の時間だけが、お互いの時間という紐が交錯し、出会える時間となっている。新海監督は最後に結びつかないストーリーも考えていたのだろうか、というのも気になる。でもそれは『秒速五センチメートル』で描かれているから、今回はハッピーエンドにしたんだろう。

三回目を鑑賞したとき

三回目は、一回目と二回目の考察のあれこれを踏まえたうえで鑑賞した。驚いたのが、昨年の夏に公開された映画なのに、ほぼ満席状態だったということだ。私以外にも数回観ている人がきっといるんだろうなと思った。でなければ普通こんなに人は入らない。

何度観ても飽きないのは、想像力を喚起させる描写がいくつもあるからだと思う。瀧と三葉が途中で涙を流す理由にはどのような想いが込められているのだろうか、二人はいつからお互いのことを想うようになったのか、そして最後、出会った後はどのような展開になるのだろうか、とか。細かいストーリーは想像でしか補うことができないから、そういったところも楽しみの一つになっている。

全然おもしろくなかったという意見もあるけど、その人たちはきっと回りくどいことが苦手なんだと思う。お互いが出会うまで確かに長い道のりだけど、その回りくどさも物語の醍醐味なんだけどな。個人的には何度観ても価値のある映画だと思う。でも映画館で観るのはもういいかな。お金がもうないし。次はレンタルして観るとしよう。